父の背中
2014年08月29日(金)
先日、郷里に帰ってきました。
私の体調のこともあって、途中何度も何度も休み休み…。
長い旅となりました。
帰省すると、いつもは父と私の車2台で、
それぞれの家族を乗せてのお墓参り…のはずでしたが、
父も高齢になり、安全面を考慮して車も手放したため、
その日のお参りは、私と妻子だけ。
車が大好きで、何十年も運転し続けてきた父…。
傍らに車が無くなるのは、きっと辛い決断だったと思います。
全国ニュースで流れるほどの激しい豪雨だった翌日、
スッキリ晴れ渡る青空となりました。
アチコチまだ危険地域はあるものの、無事山の中腹にある墓地へ。
いつもなら父がお墓でのお参りの準備をしてくれます。
私は後ろからその父の背中を見てきました。
でも今年はそれがありません。無性に淋しさを覚えました…。
ただ我が家の長(おさ)として、ボーッとしているわけにはいきません。
父がしていたことを思い出しながら
周りのゴミを拾い、墓石の汚れを取って綺麗にし始めました。
すると
「お花の準備も、始めていい?」
「僕、もう一度お水を汲んでくるね!」
ナント、我が子供たちが率先して動き出したのです。
もし父がこの場にいれば、実の息子より
孫のほうが余ほど役に立つと思ったに違いありません(笑)
でも実際、本当に良い子に育ってくれたなぁと思います。
手伝ってくれる姿を見て、随分と大人になった気がしました。
その分、自分は確実に老いていくわけですが、
それは苦では無く、大切な命のバトンリレーであると感じました。
先祖供養の大切さ…。
家族揃って墓前で手を合わせながら、
今回は我が子が私の背中を見ています。
何となく心がポカポカしてきたのは
決して夏の日差しのせいだけではない気がしました…。