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父の話

2020年02月08日(土)

2月は父の亡くなった月なので、2月になると父のことをよく思い出す。
父はよく、「南無妙法蓮華経は不思議な力がある」と、戦争体験の話をしていた。

父は、自転車やバイクの修理が得意だったので、戦争中は工兵隊で、激戦地ばかりに出動した。まわりの戦友たちは、砲撃や鉄砲の弾丸にあたり、多くの人が亡くなった。

とても、悲惨な体験をした。生きて帰れたのは奇跡だった。父は「南無妙法蓮華経」のおかげで、生きて帰れたと言う。父の下着の背中には、「南無妙法蓮華経」のと書かれた布が縫い付けてあった。父の母が、戦地に向かう父のために、近所のお寺のお坊さんに書いてもらったものだ。

父は極限状態の中、大砲の玉はどのタイミングでどこに落ちるか、鉄砲がどこの方角からくるか、どういうタイミングで撃たれるか、ということが不思議と鮮明にわかった。そのおかげで、大砲の砲撃や、鉄砲の弾丸にあたることなく、戦地から無事に帰れた。

今、学生たちは、各地の教会に実習中である。実習先でご供養している。是非、しっかりと「南無妙法蓮華経」を唱えてきて欲しい。「南無妙法蓮華経」の不思議な力が、よき縁をもたらし、人生の中の貴重な時間となりよき方向へと開いていくと思う。

 がんばれ芳澍生。
 かならず、道は開ける。
 帰りを待っています。