人と自然にやさしい生き方を勉強中
「地域の力」
「地域に希望あり」
「コミュニティデザインの時代」
「里山資本主義」
最近読んだ(読んでいる)本のタイトルです。
いろいろな方、機会との出会いのなかで、いま、「地域」「まちづくり」ということに感心をもつようになり、ここのところ少しずつですが、勉強しております。
日本はいま人口減少の時代をむかえ、多くの村や町が消滅していくといわれています。
その一方で、お金やモノや便利さではない、新しい(それでいて実は昔からあった??)豊さを、人と人、人と自然との関わりのなかに、見つけ、分かち合い、活気づいている人々そして地域が、たくさん出てきていることを学びました。
農業、漁業、林業、安心できる食べ物や、自然エネルギー、高齢者福祉などに取り組みながら、顔の見える人と人のぬくもりのある関係、人と自然が調和して、その恵みに感謝しながら生きる生き方が、全国各地で見直されてきているようです。
7月はじめに、埼玉県の小川町というところを訪問する機会がありました。
小川町には、一つの集落全体で、農薬や化学肥料を使わない、安全で、しかもおいしい野菜やお米、大豆をつくっているところがあります。金子美登(かねこよしのり)さんという方が、30年以上まえに、たった一人ではじめたその有機農業は、いま近隣の家庭、企業、NPOからの応援を受け、その方法を学びに国内はもとより、世界中から人が訪れています。
2015年7月2日 小川町霜里農場にて
金子さんは、また、食用油の廃油から精製した燃料で、自動車やトラクターをうごかしたり、家畜の糞や生ゴミを肥料にすると同時に、発生するガスを暖房に使ったりと、様々な工夫をして、環境にやさしい生き方を追求しておられます。
こうした自然からの恵みと人とのつながりをもとにした「まちづくり」の実践には、「もともとそこにあったのにその価値に気づかないでいたもの」を再発見し、共有し、新しい技術も導入したりして新たに組み合わせることが、共通しの鍵になっているようです。それは「あるものさがし」と呼ばれたりしています。
私たちには、そうした実践の一つ一つをすぐにまねることは、難しいかもしれません。けれども、いままでより少し関心を持って見れば、自分の地元にも、金子さんと同じような取り組みをしている人や、それを応援するグループが見つかるかもしれません。少し割高でも、その作物をひとつでも買って味わってみる、そのグループに参加してみる、作業を手伝ってみる、もっと関心をもったら、なにか一つ育ててみる、などなど、それぞれに出来る範囲で、広い意味でそうした「持続可能な」コミュニティの一端に参加する方法はいろいろあるのではないかと思っています。
足元の生活での節電や節水、ゴミの分別などに加え、少し自分の住む地域を見まわして、これっ、とおもったら、なにか行動を起こしてみる。――そうして小さな実践の中から自分のこれまでの生き方や価値観を見つめ直す――そうやって持続可能な生き方、暮らし方を世に広める一員となること、もエコロジカルな生き方への一歩なのではなないかと、考えている今日このごろであります。