国際交流プログラムに本校学生が参加
少し日が経ちましたが、6月21日~24日までの4日間、「2018年日米韓中青年交流プログラム」 各学年から1名ずつ計2名の学生がWCRP日本委員会主催の「日米韓中青年交流プログラム」に参加しました。
このプログラムは、日本・米国・韓国・中国の青年が、仏教をはじめとする様々な宗教の教え、修行、作法などに触れながら交流(使用言語は英語)することで、それぞれの国の宗教、文化、生活、歴史を学び合い、互いの理解の友好を深めていく、という目的で一昨年にWCRP日本委員会と米国コーネル大学のスタッフによって始められたものです。
今年で3年目。本校からは、一昨年(京都)は1名、昨年(鎌倉)は3名が参加。今年の会場は千葉県にある佛母寺という禅寺。参加者は座禅・茶道・食事作り・講義(食のあり方について)ディスカッションなどさまざまな交流プログラムを体験しました。以下、すこし長くなりますが、本校から参加した2名の学生の報告と感想です。
まず一日目です。
午後にコーネル大学の方々と合流して、はじめに自己紹介。
夕食後は、コーネル大学のジェーン・ロー教授の講義と参加者同士のディスカッション。テーマは『食の倫理』。例えば、《水を使う、すぐ廃棄、余るなら捨てればいい、農薬の危険性、child labor、フェアトレード、動植物を殺して得ている、中華料理を食べて頭痛(結果出る)でも中国だけじゃない他の国もわからないケネディ大統領が2億ドルの政策》など、様々な意見がでました。
2日目の1日の流れはこのようになっていました。
朝は7:30から座禅。朝ごはんを食べ、その後茶道と、おにぎり作り。おにぎり作りでは、すごく盛り上がりました。片付ける際、机の上に落ちたお米を、もったいないから、と言って1粒1粒手で拾って食べている方がいて、関心しました。そして、わたしも一緒に拾って食べました。
その日のお昼ご飯は、みんなで作ったおにぎりを頂きました。午後は、茶道で、ロー教授のレクチャーを受けた上でお茶を頂きました。その中で中国の詩を聞かせていただきました。その詩は、
「農家の方がすごく暑い中汗を流しながら作ったお米は、私たちが食べる時に1粒1粒がその汗の味がする」
といった内容でした。
夜のレクチャーでは、男尊女卑や、アメリカで起こっている問題、ゴミの分別など、様々なことについて学びました。
その中でも特に、食べ物を1つでも、その背景に何人もの人の関わっていることをみていく、というのが心に残っています。お米1粒でも、わたしたちの口に運ばれるまでに、どれだけの人や、ものが関わってきたのか、費用がかかっているのかということを考えると少しでも無駄にできないなという気持ちになりました。
最後に三日目です。
最終日の講義は、コーネル大学で宗教学を再び発展させた、ジェーン・ロー教授の宗教学の考え方についてでした。「宗教学は元々、イギリスで、キリスト教を基にした神学から発展した。自分の信仰する宗教だけではなく、他の宗教も客観的に見ていくことが大切である」とを仰っていました。
それから私たちは一足先に東京へと戻り互いに感想を共有しました。
「日本人に比べ、物を知りたいと思う好奇心、自分の知りたいことを徹底して知ろうとする探究心、得た情報を真偽の天秤にかける見極める力、得た情報から何が考えられるかを思案する熟考力など、そういった能力が著しく発達している」ということを感じました。
同世代の若者が真剣に世界のことについて考えている現状を目の当たりにし、常日頃から世界で起こっている問題に目を向けていこうと思いました。ロー教授も、答えはなくていいから考えることが大事だとおっしゃっていました。無知、無関心が1番良くない、色んなことに疑問をもち、常にアンテナをはることで、たくさんのことを知ることができ、また、それは平和に近づく1歩だとわたしは思いました。
(学生の報告以上)
「10年継続する」という当初の計画の通りいけば、来年からあと7回はつづく予定のこのプログラム。今年の参加者は「英語力をもっとつけてまた参加したい!」と言っています。是非その願い叶えてほしいと思うとともに、来年以降芳澍に入学する人たちにも、是非チャレンジしてほしいと願っています。
以上