命の選択-あきらめない心
“私は手足がなくても笑っていられます
それは目標をもって毎日を楽しく過ごしているから
人にはそれぞれ役割があってこの世に生まれてきます
この体で生まれてきた私だからこそ感じられる
人々のやさしさや愛情、勇気や希望など
笑顔を通してみなさまに届けたいと思っています”
先日行われた「女子中学生のためのピースセミナー」で
講演された佐野有美さんのメッセージです。
先天性四肢欠損症で生まれ、あるのは短い左足と3本の指のみ。
そんな彼女の「人にはそれぞれ役割がある」という思いは
ズッシリと重みのある言葉となって響いてきました。
講演中はもちろん、来校されてからお帰りになるまで
ずっとず~っと笑顔だった有美さん。
「心の根っこ」には常に『感謝』があられるからか、
屈託のない、まるで赤ちゃんのような笑顔でした。
現在に至るまでには辛い事も多く
笑顔を無くした時期もあったそうです。
確かに不自由な生活の中では、
心が後ろ向きになってしまう…そんなこともあると思います。
私自身も少し前から体の不具合をひとつ抱えることになり、
有美さんの気持ちに共感できるところが多々ありました。
当たり前のことを当たり前にできることが
本当はどれほどありがたいことなのか…今は切にそう感じます。
生まれてきて良かったのだろうか…。
私の生きる意味はどこにあるのだろうか…。
結論の出ない自問自答に悩む若者も少なくないと聞きます。
でも
生きる価値が「ある」とか「ない」とか
生きていても「良い」とか「悪い」とか
本来そういう選択肢が存在するわけではなく、
いえ、むしろ尊い『命』に対して自分勝手に選択してはいけない、
全ての人が「命ある限り生きられる、だからあきらめないで!」
という大切なことを、有美さんは教えてくれたように思います。
6月19日に発売された『ドリーム』というアルバム。
有美さんの詩集から選ばれたため、作詞は全てご本人です。
今回、学校での講演が決定してから、ずっと通勤中に聴いています。
「キミがいてボクがいる」「風の応援」「歩き続けよう」など
おかげで今ではどの曲も歌えるようになりました。
もしご本人からデュエットの要請があれば
いつでもお応えできるぐらいに…。(笑)
明日にはきっと会える
笑ってるキミに出会える
大丈夫!その涙も
いつか輝きになる
<追 伸>
有美さんのオフィシャルブログでも、当校での講演について掲載されています。
もしよろしければそちらもどうぞ。